モノに向き合い、瞬間を愉しむこと
料理、日本画、どちらにもハマりつつあるが、まだまだ初心者。
学習の過程で、色々と先達の本を読んでいるのですが。
偶然にも最近手に取った料理の本、日本画の本。
どちらにも、五感を使う、というようなことが書かれていました。
読んだのは、
有元葉子さんの『レシピを見ないで作れるようになりましょう。』、
千住博さんの『絵を描く悦び』。
有元さんの本では。
「5分水につける」ではなく、「触ったらキシキシと音がするまで充分に水を吸わせて」という表現がされていて。
千住さんの本では。
「デッサンを描くには、モデルをよく見て」ではなく、「必要なら手に取って確かめて」という表現がされていて。
テクニックではないのだけれども、
料理、日本画、それぞれの向き合い方として、五感を使い、対象に向き合うという旨が書かれていました。
すごく、自然に寄り添う、五感を使う…というようなところが、感覚的なのだけれども本質的な気がして。
その本質的な部分を押さえていくと、結果的にテクニックができるような気がします。
うーん…なんか何をいいたいのかふわっとしているのですが。。
で、なんとなく、
こういう自然への向き合い方って、すごく日本人的な意識なんじゃないかな、という気がしていて、千住さんも本で書かれているのですが、日本画の素材自体も自然物で、それを使って自然を描くという技法で。
長年息づいてきた「日本画」という技法や、もしかしたら料理の仕方だって、日本人の取り組みかったって…自然を感じて、生かし、表現し創り上げるような意識が根本にあるように感じました。
料理研究家の土井先生のレシピ本でも、
野菜のみずみずしさに触れたよいうな表現が多くて、
日本文化の先達は多かれ少なかれ、自然に向き合ってきているのかなというように思いました。
料理も日本画も、
取り組んでいると、野菜の美しさや、岩絵の具の鮮やかさにすごく心惹かれます。
その道のプロになりたいとか、極めたい、とか、そんな社会的なあこがれって持ちがちなんですが。
もとをただすと、やっぱり、自然を味わって、日々愉しみ、美しいものに触れるのが好きだから…、料理も日本画も好き、なんですよね。
ギターだってそう。
木でつくられたギターと、その音の響きを奏で、美しい旋律に触れ、生み出すのが好きだから…、好きなのです。
あまり、どうなりたいか、という社会的な目標ではなくて、
本質的な部分を見失わず、ひとつひとつの瞬間を大切に生きたい、
そのためのツールとして、料理や日本画があって、日々愉しみながら高めていきたい。
そう、改めて感じました。