能力評価は組織に依存する
「私の戦闘力は53万です」。漫画やゲームの世界では能力が数値化されます。
では現実はというと、資格や実績等で一定限の数値化はできると思います。しかし、それが実際に価値ある水準かどうかは、資格や実績だけで判断できるものではなく、環境に依存すると思います。
社内で求められる前提
コンサルをやっていると、ファシリテーションやらプレゼンテーションやらヨコモジ系で語られるスキルは当然のものとして社内で要求されます。
最初からコンサルをやってると、もはやそれが前提になってしまうので、それに価値を見出すことはあまりないし、そもそも価値以前にないと話にならないという次元になります。
しかし一方で、他社と何かやるときにそれを駆使すると、そこに高い評価を与えてくれます。コンサルに求められるスキルがそことわかってはいるのですが、実際に対面で言われて始めて、ある程度客観的な価値に気づくことができるのだなと思います。
スキルと水準
恐らくそれは他の職種でも同じことで、仕事としてやる以上、その職種に求められるスキルや前提はあるのだと思います。ただし、その水準は所属している組織に依存するのだと思います。
例えば飲食店のホールという職種。前提として求められるスキルは下記なのでしょう。
- ホール全体を見回して適切に動くスキル
- 顧客が達成したい行為(会計、注文など)を見極め、適切なサービスを実施するスキル
では、これがどの程度の水準で必要なのかといえば、それは組織の業態(ファーストフードなのか?ファミレスなのか?居酒屋なのか?)や、組織の目指すサービスの志向性(効率性なのか?心地よさなのか?)に依存して、様々になるのだと思います。
だって、低価格のファーストフードでやたら慇懃丁寧なサービスを時間をかけて受けても困ります。高級喫茶店で、とにかく素早く注文をさばかれても、拍子抜けしてしまいます。
スキルそのもののは業種によって定義ができるのでしょうが、そこに求める水準は、最終的には組織が提供したいサービスの中身次第、ということです。
そう考えると、経営理念とか経営計画とか、そういう組織の大方針があるかどうかというのは非常に重要に思えてきますね。
企業の日々の業務は、経営理念→経営計画→業務、と頭の思想から業務まで落ちてくるものだと思いますが、結構上記の考えかたするとその理由がちょっと腹落ちするような気がします。
人もまた同じ?
で最近なんでこんなこと考えたかって、休日にデザイナーの友人と話したり、クライアントと話しているときに実感したもので。コンサルスキルは一定限評価して頂けるのは嬉しいけれども、そこにのっけて、絵や話づくりのスキルを磨いていかねばなぁと思う次第です。
じゃあ、自分自身の”経営理念”をどうするのか、まずはここから考えなければならないのかもしれませんけどね。