トモロコシ畑

油絵を使って動物を描いています。創作活動のご報告、日常の雑記など。

近未来のアンドロイドと人の在り方を描いたゲーム『Detroit:Become Human』がとにかく素晴らしかった件

 こんにちは、トモロです。毎日暑くて大変。動物園のアルパカたちは大丈夫なのだろうか…(そわそわ)

 暑いのと、家で待機せないかん用事があり、篭ってゲームをやっておりました。で、最近やっててめちゃくちゃよかったゲームがあり、ここで布教したいと思います。最近やった中では、『NieR:Automata』と並んで最高なゲームでした。

 

 さて、それは何か。PS4ソフト、『Detroit:Become Human』です。

 これ、発売されてからもう1年以上経っているんですが、なんとなく気になっていて。先日購入しやってみたら、どハマりしちゃいました。

 

 どんな話か。

 西暦2038年のアメリカ・デトロイトを舞台にしたシミュレーションゲーム、です。すでに、AIを仕込んだアンドロイドが当たり前の世界。サイバーライフ社が販売するアンドロイドは、人が購入でき、そのニーズに合わせて家政婦をやらせたり、子供の世話をしたり、人の生活のサポートをしてくれる。

 プレイヤーはそこに生きる3人のアンドロイドになりきり、人間の暴力だとか、不条理な出来事を体験したり、危機に直面した時に、どう動くか、を都度判断し、物語を進めていきます。選択肢は常に悩ましく、映像もとてもリアルがゆえに、すっごく感情移入しちゃいます。選択により、他のキャラクターの好感度が変わったり、ストーリーが分岐する、マルチエンディングストーリーです。

 

 さて、その3人もとても個性的。

 それぞれ、どんなアンドロイドなのかをご紹介します。なお、ストーリーは誰か一人を選んで進めるのではなく、3人のストーリーがチャプターごとに毎度回っていく感じです。

 下記説明ですが、めっちゃ主観でかきますのでご注意ください! あと、ネタバレは最初の1、2エピソード部分くらいに留めます!

 

魅力的な3人のアンドロイドのストーリー

1. コナー編 〜癖のある警部補と空気を読まない天然アンドロイドの凸凹コンビ〜

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 主人公はコナーというアンドロイド捜査官。通常警察は、この2038年においても、アンドロイドが捜査を担うことはないのですが、特別に試験的に導入されたのが、このコナー。

 コナーが一緒に捜査するよう命じられたのは…デトロイト市警に務める、ハンク・アンダーソン警部補。初対面からもう酒びたりで、おまけになんたることか、アンドロイド嫌いときました。自由人なハンクに対し、生真面目なコナーは空気を読まずにハンクと会話し、もう喧嘩ばっかり。

 そんな凸凹コンビ、アンドロイドが殺人を犯す犯罪について、その調査をしていきます。果たして、その犯罪を解決できるのか? そして、凸凹すぎるが捜査は進められるのか?!

 …どうでもいいですが、私はハンクが一番好きっす笑 色々かっこいい。

 

2. カーラ編 〜雪降りしきるデトロイトで、幸せを求めて旅をする少女と家政婦アンドロイド〜

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お次は、家政婦アンドロイドのカーラが主人公のお話。家政婦として、父親のトッド、娘のアリスが住む家にやってきたカーラ。黙々と仕事を進めるが、ややっ、トッドがめっちゃアリスに暴力ふるっとる! でも、アンドロイドは人間には逆らえないようにプログラムされている。さて、どうするか?!

 そして、うまく父親から逃れた後も無一文なカーラ。寒空の中、震えるアリス…二人は果たして、幸せを掴めるのか?! 苦行ばっかで切ない限りですが、道中味方も出てきて、そういう時にはもうとても心が暖かくなります!

 何気なく、お金がない中でどう過ごすのか、も、ものを盗んだり何らかやりくりしなけりゃならず、リアリティがあってとても悩みました。

 

3. マーカス編 〜画家のサポートから一転、アンドロイド達のリーダーへ? 苦労が絶えないが頑張るお兄ちゃん〜

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 最後はマーカス。彼は、当初、高齢の画家カールのサポートをしていました。カールは、マーカスを家族も同然に接していて、哲学を教えたり、絵画を描かせてみたり。二人の信頼関係はすごく素敵。 だが、そんなささやかな幸せの中、カールの息子レオがやってきます。お金が足りないから貸してくれ、とせびるカール。だが、そのお金は薬に使われてしまうのです…激昂するカール、そしてレオと喧嘩になりそうになり…。

 その後、色々あり、マーカスはカールの元を離れ、人間に隠れて暮らすアンドロイド達の集団に入ります。

 しっかりと自分の意見を言うマーカスに、アンドロイド達は耳を傾け、いつの間にかリーダーのような立ち位置に。ここに集ったアンドロイド達は、多かれ少なかれ、人間に恨みや恐れを持っています。このまま隠れていくのか、それとも、人間に対し何らかのアクションをとるのか。

 人間に反することは、アンドロイドにとって危険を伴います。でも、このまま隠れていても、怯えて暮らすだけ。さぁ、どうする? という話です。アンドロイドの集団をまとめることになるので、コナー編やカーラ編よりも影響が大きい話。しかも、結構葛藤する場面も多くて、とても悩ましい選択が多いです。

 ただ、未来の、現実のアンドロイドと人間の関係として、ある一つの例示と言う感じがして、とてもリアリティがありました。

 てゆーか、色々と苦労人すぎて大変だわ…。カーラもそうなんですが、彼の場合あれいつの間にかリーダー?!って感じもして、苦労してる感。でも、とてもまっすぐに頑張ります。頑張れ、マーカス!

 

ストーリー以外も魅力的!

 さて、話のざっくりしたところを書いてみましたが、ストーリーだけじゃないんです!

 

BGM

 BGMは、3人のストーリーそれぞれで、ご担当の方が違います。だから、曲の雰囲気も3人それぞれで全然違う。ストーリー展開を邪魔せず、雰囲気を盛り立てるような曲はとても素敵です。Apple Musicでも聴けたので、ぜひ。

 

映像

 いやまじで綺麗。登場人物皆とても動きがリアルで、手抜きがない。ドアを開ける動作一つとっても丁寧に作られています。ストーリーを進めてもらえるポイントで、特典映像がみれますが、それ見ると、がっつり人物全員モーションキャプチャーして作ってるんですよ。正直、洋画を観ているかのような臨場感があります。

 トレーラー貼っておきますが、このトレーラーばりの美しさで前編進みますよ。ムービーシーンだけとかじゃないっす!


『Detroit: Become Human』 ジャパン・ローンチトレーラー

 

演出

 映像は上記の通りなんですが、世界観がめちゃくちゃ丁寧に作られていて、どっぷり入り込めます。小物や、街中の小さなギミック一つとっても、2038年ってどうなっているか、をしっかりイメージして作られている。

 で、ゲーム中で、Newsweek的な雑誌を読めるんですが、南極を巡って第三次世界大戦が始まりそうだとか、アンドロイドのミュージシャンが人気、とか、その時代にありうるニュース記事が書かれているんです。いや、これだけでも凄まじいリアリティ、作り込み。面白いです。(第三次世界大戦の記事は怖いですけどな…)

 

 

 はぁはぁ、一気に語ってしまった。

 どうでしょ、ちょっとは面白さ伝わったでしょうか…。最近廉価版も出ていて、3,000〜4,000円で購入できます。お値段以上の価値があります! ぜひ、PS4お持ちの方はやってみてください! トレーラーは日本語で喋ってますが、字幕洋画みたいに、字幕やUIを日本語、音声を英語にすることもできます。個人的にはこれがおすすめです。(改めてトレーラー見たら、印象変わりすぎたー。コナーの声が日本語音声はたくましすぎたん…英語だとね、結構柔くて可愛い感じなんですよ! おっと、また語りがすぎそうなので置いておく。)

 

 近未来の一例として、こんな風になる可能性あると思うんですよね。人と同じくらいに発達したアンドロイドと、どう共存していくのか…。人によっても全然違う意見があるでしょうし、一つの将来を考えるきっかけとしても、とても良い作品です。

 

 最後に、先ほど記事執筆中に偶然見つけた、日本でDetroitの世界を作ったらどうなるのかーというトレーラーがあったので貼り付けておきます。選択形式になっており、まるでゲームと同じような感じ。ゲームはまさに、こんな選択をしていきますよ〜。

選択肢①のバージョン


『Detroit: Become Human』スピンオフムービー "Tokyo: Become Human" 命篇

 

選択肢②のバージョン


『Detroit: Become Human』スピンオフムービー "Tokyo: Become Human" モノ篇