トモロコシ畑

油絵を使って動物を描いています。創作活動のご報告、日常の雑記など。

日本のコミケと海外のアニメイベントの違い

現在仙台に滞在中の、アニメ大好きなフランス人の友人が「日本に来たからにはコミケに行きたい!行くんだ~!」と、この土日東京に弾丸旅行に来まして。

コミケ含め、アニメスポットを四苦八苦ご案内してきました。最近コミティアは持ち込みもあっていってましたが、コミケはものすご久しぶりです。

自分はどちらかというと創るのが好きですし、グッズも買わないので、ひたすら案内&通訳の係でした。(友人のほうが全然博識だった(^^;))しかしそんな中、道中フランスと日本の違いなど聞くにつれ、色々気づくことがありました。

 

今回はそこで気づいたそのイチ。

日本のコミケと海外のアニメイベントの違いについて。

 

私は大学時代、フランスに1年弱留学していました。フランスは日本のサブカルの第二の消費大国。例えばこんな特徴がありました。

  • 日本のドマイナーな漫画でも大抵翻訳版が売られている
  • 年1回、Japan Expoというイベントがパリで開かれる(ゲストも豪華で、その年はCLAMPが来ていたと思う)
  • 夕方のテレビ番組はアニメやってる(友人の家に遊びにいったときにも、ドラゴンボールを観た)

この2番目。

普通に考えると、日本のコミケっぽいような気がしちゃうのですが、実は結構性質が違う。

 

日本のコミケは、二次創作が主で、企業ブース(要は一次に属するもの)は従。

一方で、フランスのJapan Expoは、二次創作は従(というかほぼ無いに等しい)で、企業ブースが主、なんです。

 

その違いはなんとなーく思っていたのですが、友人と話していて上記が明確になり、なんでだろうと背景を考えてみると。

私の推測ではこうです。

 

まず考える前提として、コンテンツが流布していくには、下記のような段階があると思います。

(1)原作(マンガとか小説とか)

(2)原作に即したグッズの売り出し

(3)小売店や劇場でのイベント

(4)ファンによる二次創作

これはもちろん直線形ではないですし、(2)(3)をすっとばして(4)にいくとかもあると思いますが、まぁちょっとそれはおいておいて。

(1)~(3)までが公式の、つまり一次に属するもので、(4)が二次。(1)→(2)→(3)までは段々と関係者が増え、コストも増えるのでリスキー。原作やグッズが売れたら、採算見込めるから(3)まで踏み込めるって寸法かなと。

 

で、この前提を踏まえて日本とフランスの状況を振り返ると。

日本は、(1)~(3)の土壌があるんですよ。イベントを主催できる企業もあるし、グッズ創る専門企業もあるし、アニメイトとかの場所もあるし。

でも一方で、フランスは(1)は充実していると思うのですが、(2)、(3)はまだどうしても弱い気がしています。あってもパリに数軒という感じで。でもアニメ好きはグッズ欲しくなる。(4)に至る前に、そもそも(2)、(3)が満たされていない。

 

そうなると。イベントに求めるものが、各々違ってくる。

日本は(1)~(3)が満たされているから、今度はよりバリエーション豊かな解釈を求めて(4)を欲する。だからコミケで同人が主になる。

フランスは(1)は満たされているけど、(2)(3)がないので、企業の公式グッズを欲する。企業も売る場を欲する。だから、Japan Expoで企業ブースが主になる。

 

こういうことなんじゃないかなと。

 

ちょっとフランスの例はショップ件数とかファクト集めていないのであくまで所感ですが。そのうち日本みたいに手軽にグッズが手に入るようになったら、また状況違ってくるのかな~。

 

 

あとはサブカルの話以外でも色々気づきはあったのですが、また改めて。

 

 

ちなみにコミケでの戦利品は、「大河原邦男展のチラシ」です。コミケじゃなくて美術館で手に入る(・・)……いやさすがにそれはないだろというツッコミはなしで。

友人が昼間バスで到着したので、会場は1時間半ほどしかいられなかったのデス^^;

 

しかしまーあのエネルギーはほんとすごかったー。